矯正治療の豆知識

矯正治療の豆知識

矯正治療中のケガ

歯列矯正治療中の心配事の一つに受傷(ケガ)の問題がある。なに、矯正治療を受けるぐらいの坊ちゃま・お嬢様だから、ケガなど皆無!と思いきや、とんでもないこと。月に1度の通院する時間も惜しいほどクラブ活動や習い事に熱心な患者さんも多い。また、自転車で転んでしまったり、他人が投げたボールが当たったり、それでもケロッとしている元気っ子さんには脱帽である。

歯にまつわる外傷には、程度の軽いものから順に1)歯冠破折 2)歯根破折 3)陥入 4)脱臼 5)歯槽骨骨折 6)顎骨骨折 があり、下記シェーマを参考にしてください。

(愛知県 月星歯科医院HPより掲載)

多くのケースで治癒が期待され、のちに矯正治療も再開できるため、受傷後すぐにかかりつけ歯科医院、もしくは私どものところに駆け込んで欲しい。4)もし歯が抜け落ちてしまったら【4)脱臼】、学校においては保健室にある歯の保存液もしくは牛乳に浸けて、公園や移動中など、そのいずれもなければお口の中にそっと入れて持ってきてもらえれば、元通りに収まる可能性が高い。痛みや出血が一段落すれば、落ち着いて次の手立てを検討することができる。また、参考までに学校内、登下校中に受傷してしまった場合、以下のように、学校およびかかりつけ医を通して『スポーツ振興財団』というところに事後報告を行えば、医院における回復処置のうち健康保険対象の窓口負担分が後から還付される制度がある。

保護者向けjpg

 

さて、矯正装置がケガそのものの原因になることもあり得るが、お口の中の粘膜、唇、舌などは毛細血管が豊富で、すぐにくっついてくる。口を動かすごとに傷口が広がる場所でなければ、縫合(糸で縫う処置)もあまり必要ない。逆に、固定装置ならば日ごろから歯を固定してくれているわけで、外部からの力は固定している複数の歯で分散されるため、ケガによって歯が折れてしまったり、抜け落ちてしまうことはむしろ少なくなる。

 

≪参考≫日本小児歯科学会HPより

http://www.jspd.or.jp/contents/common/pdf/download/injury.pdf

 

ただし、知っておいて頂きたいことの一つに、受傷後、時間を置いて歯が失活する(歯の神経が活動していない状態になること)可能性がある。場合によっては2年以上経過していることも珍しくない。この場合、いきなり歯が痛くなるということは稀で、徐々に黒くあるいは紫がかった色に変色し、根尖(歯の根の一番先端)の周りに感染病巣(化膿領域)ができる。感染病巣は歯科医院でレントゲンを撮ってみないと判らないので、鏡などで『なんか歯の色が変!?』と感じたらすぐ検査されることをお勧めします。

 

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